愛すべき小さいひとVol.3

いろいろ考えた末の遊びでした

私が最初に受け持ったクラスは

3歳児クラスであった

毎日試行錯誤の連続だったが

そんな中で忘れられない出来事があった

クラスで簡単なルールのある遊びを導入しようと

「フルーツバスケット」をやろうとした

ただ、3歳児の前半だったので

ルールが少し難しいかと思い

様々なフルーツの絵を首からメダル状にして

下げられるように準備した

これなら子ども本人も周りも「何のフルーツなのか」が

一目瞭然である

「我ながらいいアイディア!!」と思いながら

子どもたちに「フルーツバスケットをやろう!!」ともちかけた

恐怖のフルーツバスケット

するとその中のKちゃんが

「私はねえ、フルーツバスケットなんてやりたくないのよ!!」

といきなりキレはじめた!!

実はKちゃんはまるでお人形のようにかわいく

子どものモデルでも通用しそうなくらいかわいい子なのだが

大学構内にある幼稚園を抜け出して

大学のチューリップを大量に折って

事務棟から電話がかかってきたり・・・というような

なかなかの剛の者だった

私は「やりたくなかったら見ていてもいいよ」と声をかけた

しかしKちゃんは気に入らなかったらしく

メダルを首から外して床に投げつけた

その後Kちゃんはしばらくフルーツバスケットを見学し

最終的には仲間に加わった

私の保育者人生で3歳児にあそこまでキレられたのは

後にも先にもこのケースが一番すごかったけど

このころはまだまだ子どもたちに

「させよう」とする動きが強い保育だったのだ

それを見破られたようでなんだかバツが悪かったけど

保育者の予想通りだったらそれはそれで

つまんないよねって、今なら思える(笑)

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