愛すべき小さいひとVol.1

そんなに「保育」が好きじゃなかった

私は大学を卒業した後

すぐに幼稚園に就職した

正直なことを言うと

音楽大学を卒業しているので

「保育」にそれほど魅力を感じていたわけではない

ただ、在学中幼稚園教諭の資格をとってたし

音楽を中心に携われるというお話だったので

ご縁があって幼稚園に勤めたのだ

ところがそこで出会った子どもたちの

面白さときたらなかったのだ

私に本当に「人間とは?」「生きるとは?」

を教えてくれたのは子どもたちかもしれない

あのちいさな「人」たちにもらった面白さや

感動を、少しずつ書いていこうと思う

まさかの発想力!!

私が新卒の頃

ベテランの女性のM先生が担任をする

4歳児クラスの副担任をしていた

ある日男児たちが、園庭になっていた

青々とした梅の実をたくさんとってきた

日ごろから先生に

「ジュースにするからとってもいいよと言われるまではとらないで」

と言われていたのに・・・・

案の定M先生は

「とっちゃダメだといったでしょう?戻してきなさい!」

と厳しめに言っていた

私は心の中で(戻す??どうやって???)と思って

こどもたちがどうするのか観察していた

すると子どもたちがおもむろに

梅の木にとってしまった実を

テープで一生懸命張り付けているではないか!!

わたしは思わず息をのんだ

そして、(こんな発想絶対できない・・・)

と子どもたちの頭の柔らかさに一本とられた気持ちになった

かくして、セロテープで実を貼られた梅の木が完成した

失敗から、どうリカバリーするか・・・

「ごめんなさい」と謝っておしまいではない

ここから新しい発想や原動力がうまれるのだと

梅の木を見かけるたびに思い出すエピソードなのでした。

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